SHIKITARI　PRESS　Vol.３「七五三」

SHIKITARI　PRESS　Vol.３「七五三」

 今回のテーマは七五三についてです。 皆様は七五三のお祝いをしましたか、現代の七五三のお祝いでは主に和装またはスーツなどで神社に参拝し記念撮影といったところでしょうか。 ではなぜ七五三、いわゆる三歳・五歳・七歳の節目にこのようにお祝いをするかご存じですか。ここでは七五三の由来、意味をいくつか紹介していきます。

 時は平安時代まで遡ります、昔は子供の死亡率が非常に高かったそうです。そんな中で子供の成長を祝い幸福と長寿を祈願する儀式が行われていました、それが三歳の「髪置き」、五歳の「袴着」、七歳の「帯解き」というものです。 

それぞれに意味があり

 三歳の「髪置きの儀」とは

 平安時代は、男女とも三歳までは髪を剃り、三歳の誕生日を迎えて初めて髪を伸ばす風習がありました、その節目に行われていた儀式です。 綿白髪を頭に乗せそこに白粉（おしろい）をつけ、くしですいて祝う儀式で、髪の毛が白くなるまで長生きするようにと願いが込められています。

 五歳の「袴着の儀」とは

 五歳になった男の子が初めて袴をつける時に行う儀式です。 碁盤の上で吉方を向いて立たせそこで袴をはかせていました。 平安時代では公家のみで行われて風習でありその当時は男女関係なく行われていましたが、江戸時代頃になると武家や庶民にも広まっていき5歳の男児のみに定着しました。 

七歳の「帯解きの儀」とは 

七歳の女児が紐付きの子供の着物から、本裁ちの着物を着て丸帯を締めました。 本裁ちの着物を着て帯を締めることは子供から大きく成長した証ということで大変喜ばれました。 こちらも室町時代には男女関係なく行われていましたが、江戸時代頃に七歳の女児が行う儀式になりました。 

 終わりに 

このように七五三には多くの意味があります、「ただなんとなく行事として」ではなく意味を理解して行うのも良いかもしれませんね。

また平安時代から続く七五三には子供の成長・幸福・長寿を願う素敵な親心を感じます、そのような仕来り（しきたり）が現代にも残っているのは感慨深いものです。 

子供、孫そのまた孫にも伝え残していきたい仕来りであり、このような歴史があるということを忘れてはならないと考えます。