SHIKITARI PRESS Vol,5「六曜」
SHIKITARI PRESS Vol,5「六曜」
今回のテーマは「六曜」についてです。 冠婚葬祭などの日取りを決める際に「この日が大安なので、この日に結婚式を挙げよう」などという話をよく聞きます。「大安」とは六曜の一つなのですがほかに五つあります、ここではその意味や由来を一つずつ紹介していきます。
六曜の歴史
六曜とはもともと古代中国で「時間の区切り」や「時間の吉凶」を占う指標として用いられていたそうですが、どの時代から注歴として確立したかは詳しく分かっていません。三国志で有名な諸葛孔明が戦う際に吉凶の日を知るのに使用していたとも言われています。
中国から日本へは十四世紀(鎌倉時代)に伝わったとされており、江戸時代半ばから急速に広まって行きました。しかし明治時代になり新暦が採用されると、六曜による吉凶の載った暦注(歴に注記したもの)は禁止されました。 その後第二次世界大戦が終わると政府による六曜の統制が解除され、今でもカレンダーなどにこの歴注が使われていたりします。 日本に伝承された当初は「時間」の吉凶を占う指標として用いられていましたが、現代の日本では「日」の吉凶を占う指標として利用されるようになりました。
六曜の意味
・先勝(せんしょう)
先勝は「なるべく先まわりして行動する」と良い日とされ、午前中が吉、午後が凶の時間帯となります。
・友引(ともびき)
友引は「友人を引き込む」とされている日なので葬式をするのはNGとされております、ですが結婚式のようなおめでたい事に関しては良いです。 朝は吉・昼は凶・夕方は吉となっております。
・先負(せんぷ)
先負は午前中が凶・午後が小吉です。この日は「平常を装って吉」とされていて、何も起らぬよう無難に過ごすのが良いでしょう。
・仏滅(ぶつめつ)
仏滅とは「物が終わる日」「物が滅する日」とされています。悪い日のようにとらえがちですがこの日は仏事や別れたい人との別れには良い日ともされております。例えば悪縁を切り、新しく人生をスタートしたいときなどに適しています。逆にお祝い事などは避けたほうが良いでしょう。
・大安(たいあん)
大安は「やってはいけないことが何もない日」とされています。やってはいけないことや凶の時間帯がない為、結婚式などの長い時間帯で執り行われる行事はこの日にすると良いとされております。
・赤口(しゃっこう)
赤口は、古来より魔物がいると考えられてきた「丑虎の刻(二時~四時)」の時間帯の六曜であり、日を占うものとなった今でも不吉な日とされております。仏滅が「物が滅する日」であるのに対し、赤口は全てが消滅する日と言われており、朝・夕は凶で災いに出会いやすいとされており正午だけは吉となります。
おわりに
普段の生活の中であまり意識しない六曜ですが、歴史や意味を知り六曜を意識することで日々の生活が変わるかも知れません。 このように普段意識せずに見過ごしてしまっている仕来り(しきたり)が数多くあると考えます。 また昨今のグローバル化によって海外に目が行きがちですが、現代の日本では自国の事をよく知らない人が増えているように思えます。 古来から日本に伝わる伝統や文化を日本人として少しだけ知っておくことも大切だと考えます。
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